新嘗祭イベントレポート

新嘗祭を知っていますか?

私は5年ほど前、ひょんなご縁から

國史(日本史)を学ぶ機会に恵まれ

一から日本の歴史を学び直しました。

それはこのてらこやという教室を始めるにあたって

大人として先生として知っておかなきゃいけない気がしたからです。

 

日本の歴史を学び直して

世界一長い国であること、どのくらい日本に生まれることができた私たちは恵まれているかを知ったことで、それをちゃんと子供たちに伝えたいと思いました。

その一環として、毎年11月23日お米を食べられる喜びをみんなでかみしめるおにぎりのワークショップを開催しています。

教室の前では籾から簡易な田植えをしています。今年は古代米を植えましたがちょっと難しくて実りませんでした。

こちらは去年の稲穂。

実らないと食べられないという当たり前の事

 

スーパーからお米がなくなった夏ごろ

みんな急いで買いあさったのではないかと思いますが、

農家の手塩にかけたお米が新米として店頭に並び

それを食べることができる喜びを今年はひとしお感じたのではないでしょうか?

 

お米ができるのは、お百姓さんの力だけではありません。

太陽の光、土、水、雲(雷)、風、虫など

お米には七人の神様が宿っているといいますが、

一粒たりとも残さず食べないともったいないし、お米だけではなく農作物をはじめ

口に入るものはすべて、

有難いと思って食べようということを改めて感じる機会になればと思っています。

また炊飯器でピーっというと炊き上がるごはんではなくて、

ガスの炎を加減し見張りながら炊くご飯は途中から

ご飯のおいしいにおいが漂ってきたり、音がしたりするので、

新しい発見だったのでは、と思っています。

お米は炊飯器でしか炊けないとか、勝手に炊き上がるとか思っている子も多いのではないかと思いますが、やってみるとわかることもたくさんあります。

みんなでワクワク、お米を洗うところから30分浸し、それから火にかけて15分ほど、赤子泣いても蓋、取るな!です。

炊きあがったお米を15分蒸らしてこちらが出来上がり。

 

そして、素手で熱々のおにぎりを握りました。

熱々のご飯を握るのがどのくらい熱いのかという体験は

お弁当を作ってくれるおうちの人への感謝の気持ちにつながるといいなぁと思っています。

コンビニのおにぎりも最近はおいしいですが、

手で握ったおにぎりのおいしさはまた格別だと思います。

 

例えば受験勉強をするときの夜食にそっとお母さんが握ってくれるおにぎりなんて

昭和感が満載かもしれませんが、そんな気遣いに親子の絆が生まれると信じています。

また、日本に古来から伝わる、素晴らしい日本語の深い意味の説明など

待っている時間にレクチャーするのですが、もう聞いたのは3回目という子もいて、覚えてくれていました。

新嘗祭とはどんな祭りなのか?

お米の神様は?

稲の語源は?

世界で一番長く続いている国、日本は、できてから何年たつの?

 

また今の農業の事情、食料のことについてなど、いろんな話を、お米が炊き上がるまで待っている間に

レクチャーすることも毎年の楽しみになっています。

 

ま、おいしいおにぎりをほお張れば、全部忘れちゃうのかもしれませんが…

今年は、全部で、3回

お米は30合(3升)炊きました。

20人でたくさんのおにぎりをおいしくいただきました。ごちそうさまでした。