てらこやでは
お月謝のお支払いを振り込みでお受けする方法を
今年から始めました。
ただ推奨しているのは
手渡しです。
高額な時は持ち帰りが危ないという問題もあるので、
振込のシステムを導入しましたが、
子どもたちが、自分のためにお月謝を親が負担してくれていると思うことは
大事だと思っているので、
毎月初めにそのやり取りをおうちでしてくださるといいなぁと思って
あえて
お月謝手渡しのシステムを推奨しています。
なので、
お習字の半紙や墨汁がなくなったときに買い足した分のお金は
お月謝袋でのやり取りに限定しています。
それは、自分の使った道具は、
お金を払って購入しているということを分かった上で、
大事に使ってほしいと願っているからです。
お習字で使う筆の管理も
高学年になれば、自分でやってほしいと思っています。
おうちで自分で洗っているうちに
このくらい洗っていたのでは、筆が割れてきちゃうんだなぁと言うことに
自分で気づいてほしいと願っています。
しかし、
低学年は、指先の力も弱いこともあり、おうちの方に
筆洗いのサポートをお願いしています。
小さいころにお習字を習っていたお母さんお父さんは、
筆を洗ったことがあるかと思いますが、
そうでない場合、筆洗いの動画などを見ていただいて、
サポートしていただいているのですが、
そのやり取りの中で、
気づいたことがあるので、
皆さんにもお知らせしたいと思います。
よく子どもたちは、筆を洗うことを忘れてきます。
なので、次の週、カピカピに墨が固まってしまった筆をもってきて、
もちろんその状態では書くことができないので、
仕方がないので教室の筆を貸し出しします。
そして、保護者LINEにお知らせをします。
ある日、その連絡をお母さんの方へ送ったときのやり取りで、
私も、はたと気が付いたのです。
最近の私は、だんだん子どもたちの自立を妨げていたのかもしれないなぁと。
そのお母さんは、子どもが、筆を一緒に洗うのを手伝ってほしいと言ってきてから、
サポートするとのことでした。
またお月謝袋の渡し忘れも
もたせているけれど、出し忘れているので、申し訳ないとおっしゃりつつも、
本人が自分の意志で、忘れてはいけないと思うことを、辛抱強く待っておられるとのことでした。
なので、私には、平謝りと言いますか、ご迷惑おかけしてすみませんとおっしゃりつつ
子どもが自分で考えて行動できるように教育されているのを知り、
心から尊敬の念を持ちました。
子育てをしていた頃、
私も同じことをピアノの先生に思ったものでした。
どこかで先生が、
親である私にちゃんと子どもを見てほしいと思われている感じがあって、
その部分は、子どもに自立して、わからせたいから辛抱しているんですと言いたかったことがありました。
子どもが自分でわかるようになるのはいつなのか、
それは、そのことに初めて出会ったときに知らせるべきことで、
それができるようになるまで、手を貸さないようにするのは、
親としても辛抱が必要です。
先生への体裁もあります。
先生にご迷惑をかけてはいけないというような
心遣いが必要な時もありますが、
私は、自立させたいと思っている親御さんを応援したいと思っています。
というか、私自身も指導者として子どもたちを自立させたい、と強く思っています。
てらこやを始めて、小さい子どもたちが通ってくれていることが多く
かわいいという気持ちも相まって、
おばあちゃんがつい過保護になるように、私も、ちょっとその感覚が鈍っていたように思います。
お母さんが子どもを自立させたいと思って、かまいすぎることを我慢する、過保護にならないようにする、干渉しすぎないと
頑張っておられることを応援したい、そう思います。
今は、学校教育現場でも、手厚いと言いますか、緩いと言いますか、
子どもたちが、自分の足で立てるようにという、愛を持った厳しさは少ないかもしれませんし、
それが、社会的には、ハラスメントだ放任だと、叩かれる可能性も高い世の中かもしれません。
でも、教育の本質は、子どもたちが大人になることを見越して、
その中できちんと生きていける人づくりをすることだと思いますので、
てらこやは、
明確に、子どもたちの自立を目標に指導をしていくと
改めて、宣言しておきたいと思います。