夏の発表会は、昨年から、甲子園口のアートスペース萌芽さんのホールをお借りしています。
大きめのピアノで、オーナーさんの想いで、
音も大切に調整をしてくださっているので使わせていただいています。
また、アートギャラリーも併設されているので、
素敵な絵がたくさん今年も、壁に、ずらっとかけてくださっていました。
みんなの演奏は、というと、
今回は、本当にみんなよく練習をしたんだなぁと感心するような出来でした
いつもそうなんですが、
たくさんある魅力的な曲達の中から、
その子にとって、ちょっと背伸び、ちょっと頑張らなきゃ弾けないというような曲をあえて選ぶようにしています。
でも、今年は、むしろ、かなり難しいかもと思う曲を選んでいたのかもしれなくて、
結構苦戦していた子もいました。
でも、弾きたい、弾けるようになりたい、と思ってくれて、
一生懸命練習してくれて、
3か月の練習期間で、きちんと、当日に間に合うように準備ができたのは、とてもとても素晴らしかったと思いました。
ただ、当日は、一回しか弾けないので、何が起こるかわからないのが、発表会の性。
とにかく、練習会と称した回数は、10数回に上った子もいて、
私としても、何回も練習に付き合って、頑張れがんばれと励まして、
これならいい演奏ができると自信を持てるところまで、皆が頑張りぬくことができました。
そして、当日。
取り返しのつかないような大きなミスをする子はいなかったものの、
ちょっと小さな、いつもはやらないようなミスが出てしまうようなこともあったのですが、
やっぱり思いが強いと、そういうのって、かすむんですよね。
強い想いで、こんな風に弾きたいとか、こんな曲なんだとか、ここはこういうイメージで、
というようなことを、感じながら弾く音は、
うまい下手というより、ただ、
良い、素敵
という印象になり、本当に素晴らしい演奏で、心が温まる思いがしました。
いつもより上手に弾けた子もいて、
本番に強いというのは、他のいろんな場面でも役に立つので、
できることなら、そういう強いメンタルもついでに身に付けちゃってほしいなぁとも思いました。
私も講師演奏を久しぶりにちゃんとしたのですが、
もう、40年も弾いている曲ですら、ミスをするのですから、みんなの緊張は痛いほどわかります。
わかっているからこそ、準備を怠らない、
本番を想定した準備の練習をするときは、若干、厳しめになってしまうのは、
本番、心から満足した演奏ができたと思ってほしいからです。
聴いてくださっていた、親御さんたちも、
他のお子さんの演奏にもしっかり耳を傾けてくださって、
全員が頑張った感じを、受け止めてくださって、
一人でピアノは弾いたのですが、皆が頑張っていたんだなぁと、共有できた感じがあって、とてもうれしく思いました。
もっと発表会前だけではなく、日頃の何気ないレッスンの中での課題も、たくさん見つかった今回。
みんなの気持ちを、丸ごと形にできるような、弾く技術を蓄えられるように指導していきたいと思っています。
何はともあれ、
長い期間向き合ってきた大切な曲達、
この思い出を大切にしてほしいと願っています。