一人ではできないこと

子ども時代の経験はどんなものであっても宝物だと私は思っています。

 

というより、子どもたちを取り巻く大人、先生とか、親とかは、

子どもたちに経験する場を与えてやることしかできません。

 

その貴重な機会を、子どもたちは

どのように受け取って生かしていくか、が問われると思いますが、

 

そもそもその機会そのものがない場合、どう捉えるかという話にもならないと感じます。

 

てらこやでは、

 

経験の貯金

 

と、

それに伴った、

 

感動の貯金

 

を、

してほしいと願って様々な企画を考えています。

 

この夏には、初めて、

ピアノ発表会において、ちゃんと

 

合唱

 

をすることにしました。

 

合唱は、私が子どものころから、ずっと大好きだったことです。

 

歌うことも好きですが、みんなで歌うことが楽しいし、また、

中学校に上がってからは、合唱コンクールが、毎年学校で開催され、

ピアノ伴奏はもちろんのこと、

クラスの仲間に歌を教えることから、

高校に入ってからは、伴奏の譜面を自分で書いて、

合唱のパート譜を自分でアレンジし、各パートの練習テープを作成し、指揮をしながら練習、指導まで

何から何まで、特に、高校の時は、先生なんか、ほったらかしで、生徒だけで全部、

曲を仕上げて、合唱コンクールで優勝を目指して頑張ったものでした。

 

うちの娘が、5年前、コロナ禍の直前、クラスのみんなと作り上げた合唱は素晴らしく

娘自身も3学年でたった一人選ばれる、最優秀伴奏者賞というのをもらったりして、

青春を謳歌しておりました。

 

それもひとえに、仲間がいないと絶対にできないことです。

 

学校の行事として、合唱コンクールがある高校も、ほぼないと思われますが、

私の母校でもある、娘の通っていた学校は、

ずっと合唱コンクールを開催しています。

 

学校での行事は、例えば、運動会、図工展、音楽会、マラソン大会、百人一首、球技大会など、

全員が大好きと思って取り組めることばかりではありません。

 

それこそ、やりたく無くて仕方がないと感じる子だっているかもしれませんが、

その行事ごとに、一人一人の子どもたちが、どう捉え、どう取り組むかは、その子次第だと思います。

 

私は、てらこやの子どもたちにも、また、我が子の子育てでも、

何でも面白がって、とりあえずは取り組んでみるような、好奇心があふれている子どもであってほしいなぁと願っています。

 

それは、やってみなければ、面白さなんて絶対にわからないと思うからです。

また、やってみるという度合いも、かじっただけではわからなくても、

ちょっと深くわかってきたら、また、時間をかけていやいやでもやってみたら、

面白さがわかることもあります。

 

特に最近は、スマホの普及もあって、

小さいころから、自分は何でも知っていると勘違いしているような子も、

いるように思います。でも、

 

自分の知らない世界の方が、よっぽど広いんだと、いつも思って、

 

知らないことを知ることができる喜びを、やわらかい頭で感じ取って、感動して、

それを精一杯面白がって夢中になれることが、

人生を豊かにすると思うのです。それが、

 

仲間と一緒に味わえる

 

ことなんて、そんな幸せなことは、そうそうあるものではありません。

 

私はてらこや

をやる上で、なんとなく時間をつぶすようなそんな経験の積み重ねではなくて、

ちゃんと心が動くような経験の中で、感動の貯金をしてほしいと思います。

 

そして、大人になって、みずみずしいやわらかい感性をもって、人生を謳歌してほしいと願っているのです。

 

夏のワークショップ、科目は今年は、5つですが、

子どもたちにとって、心が動くきっかけになればと願っています。