昨日
ピアノおさらい会を開催しました。
いつもなら、
2月11日の建国記念の日に開催予定だったのですが、
今年は子どもたちの幼稚園の行事と重なる都合で、19日に開催することになりました。
おさらい会の趣旨は、
1年間ピアノのレッスンで習った曲の中で、
気に入った曲、好きだった曲、人に聴いてもらいたい曲を何曲でもいいから披露することです。
だから発表会と違って一人の待ち時間の決まりもありません。
昔、ヤマハをやめてからしばらく細々と指導を続けていた子たちに、
披露する場を作りたいと思って始めたのがおさらい会で、
当時はみんな小学校高学年や中学生になっていたので、結構大曲を弾く子も多く、
一人4曲弾いて持ち時間が20分近くとなってしまったりしていたこともありました。
聴く側も大変ですが、ちょっとした演奏会のような会でした。
今はちびっ子しかいないので、
4.5曲弾いてくれても持ち時間は長くて5.6分程度ですが、
それでも、
その子のたくさんの面を皆さんに見てもらえる気がして、
またアットホームに受け入れてくださる聴衆の前でリラックスして弾ける機会でもあるので、
私としてもとても大切に思っている会です。
人前で弾くというのは、
そんなアットホームな会であっても、
悲喜交々色々あって、
準備の段階から、
少しは人前で弾くならカッコをつけさせたい、なんでもいいから弾くという感じではなく、
お客さんに聞いてもらえるという意識を、なんとなくでも感じてほしくて、
もうちょっと上手に弾かせたいという指導になります。
そこでできないことに向き合ったり、もうちょっと頑張ろうと思ったり、
これが弾きたいと準備を始めたものの、間に合わないと焦ったり、いろんなことがあります。
また当日も、
今回も初めて本番を経験した子も多くて、
ドキドキしたり、しすぎて泣いてしまって弾けなかったり、
小さなミスをしてしまって、苦笑いだったり、
本当にいろんなことがありました。
面白いです。
そんないろんなことの経験そのものが、財産だと思っています。
当日の本番はたった一回のことなので、勝負運のようなものに大きく左右されます。
それを何回も繰り返すうちに、
そのたった一回の本番をどうやって準備すれば、自分の思いを遂げられるのか?というのがわかってくることも、目標です。
大体子供達の準備のさせ方も、見当がついてるので、
できれば、達成感を持ってその行事を終えてほしいといつも思うからこそ、
ここまでは練習させておきたいといつも思うのですが、
なかなかそこまでやり遂げられる子は少なくて、
今回は特に結局十分満足できる出来で終えられる子は少ないという結果に終わりました。
でもその、
やり終えた充実感みたいなものを味わえるくらい頑張って臨む経験ができた子は
それが別の、
人生においてとても大切な、ジャッジを受けるような場面で役にたつと信じています。
いざという時のための自分自身の仕上げ方を知っているというのは強いものです。
それを経験させたくて、
おさらい会や発表会、コンクールなどにチャレンジさせたい、
また、
書道などにおいても、
作品展などで披露する自分の作品を、
ああでもないこうでもないと何度も書いて取り組んでほしいと思うのです。
最近は自分を追い込むというような機会は、
ない方がいいとか、しんどいとかいう思想の方が多いのかもしれませんが、
私は子どもたちの指導をする上では、
子どもたちの伸び代いっぱいいっぱいまで、
また、それ以上に、その子の持っている可能性は伸ばしたいと思う欲が実はあります。
まあまあ、とか、そこそこ
より、
自分はこんなにも頑張れるんだと自覚できる経験ができたとしたら、それこそが本物の自信になると思っているからです。
そして人からさせられるのではなく、
自分の基準で頑張れる子になってほしいと思うのです。
おさらい会や発表会などに臨むときはいつもそんな気持ちで取り組んでいます。
そのために、一回一回のレッスンをとても大切に思っていて、そして、
それが毎日の練習につながっていてほしいと心から願っています。
今回初めて出演してくれた子たちは、2回目、3回目と回を重ねるごとに、
その手応えを自分で感じて、味わって、
心から楽しんでくれたら嬉しく思います。